ネットワークビジネスは、ある意味、宗教の洗脳に似ているといわれることがあります。
ネットワークビジネスにはまると、友達や家族の言う事を聞かなくなり、自分の会社や考え方が一番正しく、正統であり、他人の考えこそが間違っている、と強く信じる人が出てくるからです。
また、トップリーダーを教祖様のように崇め奉る様子なども、宗教の洗脳のように見えます。
では、実際にネットワークビジネスではどのように人々を洗脳しているのでしょうか?
あらかじめ初心者が挫けるポイントを指摘しておく
- 友達から嫌われる
- 家族から反対される
- 恋人から辞めろと説得される
ネットワークビジネスのリーダーは、こういった初心者が挫けやすいポイントをしっかりと押さえており、あらかじめ注意をしておきます。
「君がビジネスを始めると、必ず邪魔をする奴らが現れる」
「ドリームキラーと言って、君の夢を潰しにやってくる。そういう連中には構わないように」
「出る杭は打たれる。日本人は成功しようという人間が大嫌いなんだ。そういった奴とは付き合わないように。」
「家族にも君の目標は伝えないほうが良い。反対されるから」
このようにあらかじめ注意しておくことで、実際に家族や知人の反対にあったときに「来た来た来た、これがドリームキラーだな、おれは負けないぞ」と思えるのです。
これが、「洗脳されている」と思われる原因でもあります。
しかし、ネットワークビジネスのリーダーは何も間違った事を教えているわけではなく、冷静に考えると正しいことを教えているとも言えます。
成功者を持ち上げるように指示される(T-UP)
初心者に対して、「あなたのアップ、リーダーを褒めたたえ持ち上げましょう」と指示されます。
これを業界用語でT-UPと言います。ゴルフのボールをピンでアップすることで打ちやすくなる、と言う事から来ています。
アップを持ち上げることで、ビジネスを勧誘する際に、アップが凄いように見せることで勧誘しやすい、成約率を上げることに繋がるのです。
たしかに、ビジネスを知人に勧める際に、自分のアップやリーダーを見下す態度をしたり、なれなれしい態度をしていたら、そのビジネス本体を舐められてしまいます。
ですから、これはある意味、勧誘するための戦略ではあるのですが、いつの間にか自然にリーダーを持ち上げ褒めたたえることが習慣となり、それが洗脳されているように思えるのでしょう。
内部に入って、冷静に見たら、これは単なる営業手法の一つである、とわかるはずです。
セミナーやミーティング、コンベンションで盛り上がれと指示される
成功したければ、ミーティングやセミナー、コンベンションなどでは、派手に振る舞い、積極的に大きな声で発言しなさい、と指示されます。
引きこもっていては、自己アピールが出来ない。自己アピールをしなければ、周りからフォローを受けることが出来ない。よって成功できない。
だから、もっともっと自分をアピールすること、大きな声で発言すること、手を上げる事、と指示されます。
これが、冷静な他人から見ると、異様な光景に見えるわけです。これが洗脳されている原因でもあるのです。
しかし、冷静に考えてみると、積極的に発言し、自ら盛り上がり、自己アピールをすることはよい事です。何も間違った事をリーダーが教えているわけではないのです。
失敗の数だけ、成功率が高まると教えられる
ネットワークビジネスでは、たくさんの人に声をかけてもことごとく断られることは日常茶飯事です。
しかしこれでは普通の人ではすぐに心が折れてしまいます。
そこでネットワークビジネスの成功者は「失敗の数だけ、断られた数だけ、成功に近づいているんだよ」と教えます。
ですから、ビジネスメンバーは断られても断られても、にこにこしながら次々と勧誘を続けます。
この状況が、他人から見ると、洗脳された異常な人に見えるのです。
しかし、リーダーが教えていることは、ネットワークビジネスに限らず、営業の世界ではごく当たり前に言われている成功法則なのです。
生命保険の営業もしかり、車の営業もしかり、百科事典の営業も、浄水器や羽毛布団の営業も、すべて断られた数、失敗した数だけ成功するのです。
まとめ
ネットワークビジネスのリーダーがどのように初心者を洗脳していくのか、初心者が洗脳されていくのか、その手口がお判りいただけたでしょうか?
しかし、私はこの洗脳の手口を見て思いますのは、ネットワークビジネスのリーダーは、とても常識的で、前向きで、正しい成功法を教えています。
それが洗脳されていると思えるのは、わかりますが、すこし客観的に冷静に分析すると、言われるほど洗脳されているとは思えないかもしれません。
コメント